現在は1人暮らしですが、ダイエット時は高校生の娘と小学生の息子と暮らしていました。ダイエットを始めた年齢は41歳で、身長が157㎝、体重59㎏あり、骨太のぽっちゃり体型でした。当時は病院で三交代勤務をしており、ハードな仕事だったため、消費カロリーも多かったのですが、それ以上に摂取エネルギーが多くて何度かダイエットをやりましたが、「体力をつけるためにも食べないと仕事にならない。」と言い訳して長続きしませんでした。
まずは食事の改善と運動から
1カ月以内に痩せることを目標に、炭水化物を減らして好きなお菓子をやめ、油の多い肉類を減らして、野菜中心の食生活に変えました。その上、食事量を半分以下に減らしました。運動は大型犬の散歩が日課でしたので、特に運動量を増やすことはしませんでした。しかも、ハードな病院勤務で病棟中を駆け回るような早歩きをしていたため、無理に運動する必要はありませんでした。
一緒に働いている看護師と看護助手で、私と同様に痩せたいと思っている仲間にはよく相談しました。同じ目標を持った仲間と競い合いながらダイエットを決行すると、意志が固くなり思った以上に減量の効果がありました。自分らしい個性的な体型を維持して、年齢相応の適度な脂肪がついた健康的な体型になりました。
ダイエットで競い合いをした
私は41歳の時に今でも思い出すと情けないダイエットの失敗があります。私は病院で一緒の病棟で働いている仲間たちと、「一緒にやせよう。」と誓い合って「1カ月限定ダイエットで一番痩せた人にご褒美をあげる。」というダイエット競争を計画しました。そして、勝利した人には、負けた5人が3千円ずつを出し合って、一番痩せた人にご褒美として1万5千円をプレゼントするという、まるで博打のような馬鹿な企画を考えたのでした。
人はご褒美があると意欲が湧いてきます。また、一緒に頑張る仲間がいるとやる気が出て、今まで何度もダイエットに失敗した人も期間限定なら「1ヶ月なら私も頑張れる。」と目標に向かって頑張れます。私は家庭でも職場でも好きな甘いお菓子をよく食べていたのを一切やめて、食事も炭水化物を減らして野菜中心生活に変えるなど努力をしました。期間限定でしたので、目標達成期日を常に意識していたため、日が経つうちに極度に食事制限をするようになりました。
しかし結果は...
お陰で、私は59㎏から54㎏に体重を落とすことができ、マイナス5㎏で勝利しました。でも、私は痩せても決して美しくはなれませんでした。ダイエット前は骨太ぽっちゃり体型でバストも豊満でウエストは67㎝でしたが、童顔で年齢より10歳ぐらい若く見られることが自慢でした。しかし、痩せた私は頬がこけてバストも小さくなり老けました。他の病棟のスタッフに廊下ですれ違うと、「どうしたの？そんなに痩せてしまって。病気でもしたの？ぽっちゃりしている時の方が良かった～。」と口々に心配された上、魅力がなくなったと言わんばかりの不評でした。
私は1万５千円のプレゼントはもらわないで、「お金は不要だから300円の食券を5枚ずつ分けてちょうだい。」と言って、病院給食の食券を15枚もらって、病院の管理栄養士が考えた健康メニューの食事を毎回完食して、夜勤中のお菓子も家庭のおやつタイムも再開しました。お陰で元の体重に戻り、子供たちも「今のお母さんの方が綺麗だよ。」と言われるようになり、子供たちが痩せていく母親を心配していたことが分かりました。
ダイエットの失敗で気が付いたことは、体脂肪率を明確に割り出さずに、体重を基準にして減量すると、魅力的な体型にはなれないということでした。また、人間の骨格は一人ひとり違いますので、骨や筋肉の量も考慮しないと、体重だけを落とすと肌にハリを失い、若さを失い、美しくなるためのダイエットが本末転倒に終わります。そのことを看護師として解剖生理学や医療を学んだ私が見落としたことに、プロとして情けなく、とても恥ずかしいことだと反省しました。
